こんにちは。くりすです。
人材派遣、紹介会社にて人材コーディネーター兼営業職として働いて7年目になります。
働き方の1つとして扶養内勤務を検討される方も多いかと思いますが、ひとくちに”扶養内勤務”といっても金額などによって内容に違いがあり難しい言葉もあったりして、”いまいちよく分からない”という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
同じ扶養範囲内でも金額の違いがあり、自分はいくらまで稼げるのか不明。。
損をすることなく、自分に合った働き方を見付けたい!
そんな方のために、扶養範囲内での勤務について、いまさら聞けない基礎知識や注意点などを簡単に解説していきます。
人材派遣、紹介会社にて勤務するくりすが、実際に登録頂いてる求職者の方への案内内容をお伝え致しますので、ぜひ参考にされてみてくださいね。
1.扶養範囲内とは
そもそも扶養とは、経済的な要因で自分一人の力で生活することが難しい場合に受けられる経済的な援助のことです。
扶養控除には、税制上の扶養と社会保険上の扶養の2つがあり、その控除が受けられる範囲は金額によって細かく6つの段階があります。
100万の壁 税法上の扶養
103万の壁 税法上の扶養
106万の壁 社会保険上の扶養
130万の壁 社会保険上の扶養
150万の壁 税法上の扶養
201万の壁 税法上の扶養
※収入の数え方
・税法上の扶養→1〜12月の1年間(交通費は含めない)
・社会保険上の扶養→扶養に入る日からの1年間(交通費は含める)
1-1.100万の壁
年収100万未満は税金も社会保険料もかかりません。
年収100万を超えると住民税は発生しますが、住民税はおおよそ所得の10%程度なので、100万を超えて103万円未満の収入となってしまった際でもさほど影響はないかと思います。
1-2.103万の壁
年収103万を超えると住民税に加え所得税が発生します。(月額約86,000円)
所得税は、所得×税率-控除額で計算され、高所得者ほど税率が高くなります。
税率は所得に応じて5〜45%と幅がありますが、所得金額が195万円以下の場合は税率は一番低い5%です。
1-3.106万の壁
年収106万を超えると、勤務先によっては社会保険加入の義務が発生します。
2016年10月の法改正で、社会保険加入の条件が拡大され以下の条件を満たした場合でも社会保険の加入対象となることになりました。
・週20時間以上
・月額賃金が8.8万円以上
・従業員数501名以上
・1年以上の雇用見込み
・学生ではない
1-4.130万の壁
年収130万を超えると世帯主の扶養から外れる必要がでます。
この壁は収入に大きな差が出ますので注意が必要です。
扶養から外れ、自身で社会保険に加入することになると、毎月のお給料から社会保険料が引かれるようになります。
そもそも社会保険とは健康保険、厚生年金、介護保険、雇用保険の総称で、加入条件を満たす場合は例外なく加入の義務が発生します。
この社会保険料は保険料額表を元に計算となりますが、おおよそ額面の15%ほど。
想定していた総支給額から、実際に手元に残る金額が思いのほか少なく感じることもあるかと思います。
もちろん、社会保険に加入をするメリットもありますが、稼ぐ金額によっては扶養内勤務のほうがメリットとなることがありますので注意が必要です。
1-5.150万の壁
年収150万を超えると、配偶者特別控除の満額(38万円)から段階的に控除が減ってしまうボーダーラインとなります。
※ただし旦那さんの年収が1,000万円を超えている場合は配偶者特別控除控除の対象外となります
1-6.201万の壁
年収201万を超えると、配偶者特別控除は完全にゼロとなります。
2.働き損にならないために
130万〜160万円未満での働き方は、扶養に入れずその分自分で社会保険料を払わなければいけないので、高い保険料(収入の15%くらい)のことを考えると、手取りが大きく減少してしまう損な働き方になってしまうかもしれません。
せっかく頑張って働いたのに扶養内勤務として短い時間で働いた時よりも手取りの金額が減ってしまうことがあるのです。
社会保険料を差し引いてもプラスとなる160万円以上働かないのであれば、130万円未満となる働き方を選択した方が賢明かもしれません。
もちろん、社会保険に加入すれば将来もらえる年金の額も多くなるというメリットもあります。
そういったことも含め、扶養内で抑えるのか、扶養は外れて社会保険料を差し引いてもプラスとなるくらいで働くのか、どちらが自分の生活に無理なく適しているかを考えてみてくださいね。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
いくつもある“○○の壁”と言われる扶養内での働き方ですが、基本的には社会保険上の扶養となる130万の壁に注意をすれば、そこまで難しいことではありません。
働き方に迷われている方はぜひ一度転職エージェントにて相談をし、色々な働き方の提案そしてアドバイスを受けてみてくださいね。
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